学会概要会長挨拶

目的 会長挨拶 役員・理事
日本農業労災学会 会長

門間 敏幸
日本農業労災学会の 社会的使命 三廻部前会長よりバトンを受け継ぎ2016年5月から日本農業労災学会の会長となりました門間敏幸です。

私は、農業経済学、農業経営学が専門であり、これまで農業労災とは異なる専門領域で研究教育に従事してきました。
今回会長の重責を担うようになった背景には、労災とは異なりますが、東日本大震災からの農業・農村の復興支援に関するプロジェクトのリーダーとして被災地の復興と新たな農業の創造に尽力したという経験を学会運営に生かして欲しいという暗黙の了解があったと推察しております。

現在、日本全国で雇用型の農業法人経営が増加しています。
私が行った地域農業の将来予測でも、今後20年の間に地域の農地の7~8割は流動化して一握りの大規模経営が地域農業を支えるという結果が得られました。
こうした経営では、労働者の雇用が一般化し、その安全確保が重要な課題となります。

もし、深刻な労災事故が発生した場合、経営者はその責任を問われるとともに補償体制が不備であれば経営は破たんして地域農業が崩壊する危険をはらんでいます。
一方、多くの家族農業経営では担い手の高齢化が進行し、労働災害の危険性が高まっています。
農作業の安全確保は、経営体の存続の必須の条件となっています。

 日本農業労災学会は、2014年4月に設立された若い学会です。
その設立の目的には、年間350件(2014年)という農作業死亡事故を撲滅したいというヒューマニズムがバックボーンにあります。
農業以外の分野では、官民一体となった取り組みで事故は大きく減少しています。
農作業事故を防ぐためには、医学、心理学、農業機械学、農作業学、農業情報処理学、農業技術の開発にかかわる自然科学、農業労働管理にかかわる農業経営学、農業労災制度にかかわる農業経済学といった学問分野だけでなく、農業労災行政分野、農業労災実務を担当する社会保険労務士やJA組織、農業労災の啓蒙活動を担当する農業機械士、農業法人協会など様々な組織・人材の連携が不可欠です。農業労災学会の目的・使命は、「農業労災事故の撲滅による農業経営の持続的発展」と明快です。

この目的・使命に賛同いただける皆様の積極的な参加をお待ちしております。